頚のコリから手の指がしびれる。腕が痛むこともある。
RYさん 50歳 男性 建築士
頚椎症Q&A
- 下記の症状がある場合、頚椎症の可能性があります。
- 頚や肩のコリと共に腕の(注射をされる辺り)痛みや手の指のシビレがある
- 頚を動かすと(特に上を向くと)その痛みやシビレは悪化する
- さらに手の指の動きがぎこちなく、ボタンのかけはずし、箸のあつかいがままならない(巧緻運動障害→脊髄症状)
- 排尿がしづらい(排尿障害)
(なお、上のうち3番目(巧緻運動障害)と4番目(排尿障害)は医師の診断を仰ぎます)
もっとも多いケースは加齢による①椎間板の変性(椎間板症)、②骨の変形(変形性脊椎症)、が原因になって起こるものです。
①椎間板は頚の骨と骨との間にあるクッションですが年齢と共に水分が失われ、間隔が狭くなります。
すると骨と骨との間から出る神経を圧迫し、腕の痛みや指のしびれを生じます。
②骨の変形は、頚の骨から神経が出る部分でトゲのようないわば骨の増殖が生じ、これがやはり神経を圧迫して同様の症状が起こります。
はりで水分の失われた椎間板を若返らせたり、変形した骨を元に戻すことは不可能です。
では何のために・・・それは痛みやシビレを抑えるためにはりを施します。
鎮痛のしくみは はり灸はどんな効果?の「③鎮痛効果」をご参照ください。
1回ですっきり症状が取れての再発しない方もいれば、何度やっても症状が取れない方もなかにはおり、これは治療をしてみなければなんとも言えません。
ただこれだけは言えます。
シビレや痛みが出てから長い年月が経てば経つほど症状はとりづらくなります。
何年にもわたる長期間圧迫されると神経は炎症(神経炎)を起こしてしまいシビレや痛みの症状は固定され、たとえ圧迫が取れたとしても症状だけは残るということが言われています。
「加齢」と言われると誰でもガクッときますよね。
だから私もなるべくこの言葉は言わないように心掛けています。
しかし、事実こうした加齢による疾患は存在し、腰部脊柱管狭窄症や変形性腰椎症からくる坐骨神経痛などとともに、われわれ鍼灸師にとっては最も症状のとりづらい手ごわい疾患といえます。
しかしそれを「加齢」だから仕方ないとあきらめるのではなく、出来る限りのことをして少しでも症状を軽減すべく力を尽くすのが鍼灸師の仕事だと思っています。
はり灸がよく効く症例
ギックリ腰(急性腰痛) 自律神経失調症 慢性腰痛 坐骨神経痛 寝違い 慢性肩こり 頚椎症 五十肩 膝関節痛 慢性頭痛 不眠症 月経困難 便秘症 パニック障害 更年期障害